2012年9月 会長挨拶

今夏のDallas 地域は、猛暑と干ばつで水の使用制限があり、庭の芝生と家のfoundationがとても気になった年でしたが、グリーン会会員の皆様はいかがお過ごしでしょうか。夏は終わりだと言うのにDallas county でのWest Nile Virus Outbreakの問題がまだ続き、朝夕の散歩も安心できない状態に本当に困まります。

8月の終わりに学校が始まりましたが、会の活動も活発になる時で、まずは特別医療講演会が9月22日土曜日にあります。テキサス大学サウスウェスタン医学センターの柳沢正史教授が、「睡眠の謎に挑む」と言う題で教授が発見された睡眠と体重に関係する脳内神経伝達物質“オレキシン”の研究のお話をしてくださいます。さらに翌週の9月30日日曜日には、大谷牧場でのバーベキュー会。今年も恒例のヘイライドを始め、楽しいゲームなどを準備しております。皆さん、是非両方の催しに参加してください。ゲストも参加できますので、お友達にもお声をかけてご一緒に楽しんでいただけると幸いかと思います。10月・11月の活動も現在計画中ですのでご期待。

この5月に、2010年の米国国勢調査結果が発表されたのですが、其の中に2010年に米国へ移民したグループの情報があり、Asianからの移民が36%でHispanicsの31%を超え、10年前の19% Asiansそして59% Hispanicsの移民データから立場が入れ替わったとありました。この方向で移民が続くとAsian-Americansのアメリカ社会への影響がこれから大きくなってくる。ではこのAsian-Americansとはどんなグループであろうかと, Pew Research Centerがさらに世論調査、人口動態調査などをして、その実態を詳しく報告しているのですがここは紙面上制限がありますので、Asian-Americanとはどんな人達か、そして私たちJapanese Americanに関連したことを国勢調査結果を含めて、データを書いてみたいと思います。

日本人のAmericaへの移民の歴史は、1868年(明治維新)から正式に始まり、ハワイへ多くの日本人が移住。その後1910年から1960年までAsian-American で最大のグループを維持していた様ですが、現在は6番目のグループに下がったそうです。

100年前のAsian Americansは、低熟練で低賃金労働者であったのが、最近来たAsiaからの移民は、61%の大人(25歳から64歳)が少なくとも学士かそれ以上の学歴を持っており、他のグループから飛びぬけて学歴が高い結果が出ています。

現在外国生まれ、US生まれ、大人子供を含めたAsian Americansの人口が18.2million (2011)で、USの人口の5.8%、Hispanics 52million (16.7%) からはまだ程遠いです。Asian-Americansの大人は74%が外国生まれで、半分が英語をうまくしゃべれる。ところがJapanese-Americansだけは逆に32%が外国生まれ。それは日本からの移民が減った事、また日本以外のAsiansがどんどん、アメリカへ移民をしている結果でしょうか。そしてAsian-Americanの一般的な信念はhard workへの報酬。一生懸命働けばそれに対しての報酬が得られると信じている(69%)。

このグループの中のトップ6の大きな人種は、Chinese Americans(23.2%), Filipino Americans (19.7%), Indian Americans (18.4%), Vietnamese Americans (10%), Korean Americans(9.9%) そしてJapanese Americans (7.5%)。西部に70%の日本人が住んでいるが、50%弱のChinese, Vietnamese とKoreanが住み、25%のIndiansが西部に住んでいる。Japanese Americansの宗教は、仏教が25%、Christianが32%、何処にも所属していないのが32%。

Asian AmericanはDemocratsへのサポートが50%で、28%がthe GOPをサポート。Japanese Americansは、54%  vs 29%。Japanese Americansの国際結婚率はなんと55%と他のAsianより高く、低いのがIndian Americansの12%。Asian American全体では29%。教育レベルは、学士かそれ以上がAsian Americansで49%。Japaneseが46%、Indianが70%、Koreanが53%、Chineseが51%。これは39%のAsian-Americanの両親が、子供教育に物凄く力を入れるのに比例しているのでしょうか。

Japanese Americansの平均年間世帯収入は、$65,390。All Asiansは$66,000で、US全体では$49,800。一番高いAsianはIndianで$88,000。

そして最後に、ダラス・エリアの日本人の人口情報ですが、

Dallas county –   [Japanese : 3,295] [Asians: 135,338] [Total population: 2,368,139]

Collin county –    [Japanese: 2,394]  [Asians:  99,067]  [Total population:    782,341]

Tarrant county – [Japanese: 3,183] [Asians: 100,122] [Total population: 1,809,034]

Denton county – [Japanese: 1,638] [Asians:  50,632]  [Total population:     662,614]

 

長々と書いてしまいましたが、Japanese Americansも他のグループの様に頑張らないと10年後、20年後に教育・収入部門で大きな差が出てきて、Asian Americansの中での位置が下がるかも知れませんね。

1960~1970年代に、教育ママ、受験地獄など色々な言葉が日本ではやりましたが、其の頃の日本の子供達の教育レベルはAsiaでは上部でした。似た現象が今中国、韓国、インドで起きており将来を担う若き日本人の世代に、この数値を見てもらい、世界中で競合できるような日本人に育ってくれると,日本の将来も楽しみになるのですが。 小川 豪

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